2022-04-24 14:49:08 +05:30

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727 B
Plaintext

柔らかな手で摘まれた、永劫に凍れた氷の花。
ある人にしては、極寒が温もる抱き合いのように感じさせてくる。
「ここの4番目の壁画はあなたのために用意されています。あなたの肖像はこの壁に永遠に残されましょう。」
「この壁画のために、みんなのために、私はいつまでもここであなたの帰りを祈っています…」
空白の壁の前で、少女は微笑みながら勇者の胸に花を飾った。
優雅で冷静な人は、たとえ死に迫ろうとも変わりはない。
古い歴史が北境の猛吹雪に覆われた。
そして雪が溶けた時、この花は散らずに咲いていた。