2022-04-24 14:49:08 +05:30

6 lines
503 B
Plaintext

冒険者の懐中時計。簡潔で素朴という冒険者協会の信条に基づいて、ベテランの時計職人に作ってもらった。
長年に渡る暗闇の旅の中で、カチカチという音が時間の存在を証明する唯一のものであった。
冒険者が仕方なく、好きだった冒険生活を諦めて、平凡な生活を過ごす道を選んだ今でも、
懐中時計は、人知れず陳列棚でカチカチと鳴って、次の冒険を待っている。