2022-04-24 14:49:08 +05:30

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夢の中の姫は、邪悪な運命が彼女とその愛する人を待ち受けていることに気づきもしなかった。一方、小人たちは夜闇に乗じて動き出す。
こうして姫が寝ている隙に、王子は魔法薬によって昏睡状態に陥った。6人の小人は、さらなる邪悪な計画を推し進める。
深い眠りの中、姫は王子がどんな痛みを受けているのか知る由もない。夢の中で愛する者が5色の霞光となり、絹のようにはためいている。甘美な日差しが折り重なる黒い雲を突き抜け、多種多様な生き物の上に降り注ぐ。霞が紺碧の湖に落ち、湖水が甘くなる夢を見た。漆黒の丘が色づき、荒れ果てた城壁がお菓子の城になる夢を見た。だが、姫が光の王子の名前を呼んでも、自分の声だけがただ木霊する。
可哀想な姫はまだ知らない、知るすべもない。王子がもう、彼女の呼びかけに応えられないことを。
星と夢のない深い夜、稲妻が走り、雷鳴が轟く。6人の小人の願いは叶った。彼らは大きな鍋を用意し、生臭い苔と猛毒のキコで濃いスープを作った。彼らが計画の成功を喜んでいる間、王子の砕け散った魂が最後の力を振り絞り、6人の小人に呪いをかける。死ぬまで釜で茹でられる痛みを受け続け、二度と光に触れられない呪いを。
呪いによる報復を恐れてか、それとも姫への忠誠心がまだ残っていたのか、他の仲間たちがスープを飲んでいる隙を突いて、1人の小人がこっそりと汚れたテーブルクロスで王子の体を包み込んだ。そして、彼は暗黒の森へと姫を探しに行く、王子を呼び起こす方法を見つけようと走る。