2022-04-24 14:49:08 +05:30

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ある日、イノシシの姫は狼の話を知り、胸を痛めた。
そして姫は全ての臣民に聞いた、どうやったら子オオカミの心の中の氷柱を取り除き、元の善良さを取り戻せるかを。
その答えは、知恵のキツネと長生きの亀が知っていた——
「コンコンコン~真心と炎だけが毒悪の氷晶を溶かせる。コンコンコン~!」とキツネが言った。
「友情に犠牲はつきもの。犠牲の上に友情は成り立つ。悪いが、私は叫ばない」頼りになる亀じいはこう言った。
賢いイノシシ姫はすぐにその言葉の意味を理解した。彼女は涙を拭いて、二人の賢者に礼をした。
「ふん~ふん~ありがとう。二人に子オオカミのところに同行してもらいたいの。私たちの友情の誕生を見届けてくれるかしら」
キツネと亀は姫の言葉を聞いて喜んだ。そして、姫と共に北境へと向かう。
【このページの一番下に付箋がついている、どうやら本を読んだ子供の父親が何か書いたらしい。「亀じいは礼儀正しい、叫ばなかった」】