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これはあなたが特殊な方法でこの世界にたどり着いた証。
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これは月日と星々を駆ける者にしか、羽織ることができない紋章。
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「これからの旅は危ないかもしれない、」
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あの人があなたに言った。
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「この布が君を守れるとは思えないけど…」
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確かに——
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遥か天の彼方へ渡る旅で、すれ違った星は生まれ滅びを繰り返し、
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追い払われた闇も再び光を呑み込んだ。
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布一枚では灼熱と極寒も、呪いと悪念も防げない。
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けれどたまにテイワットの夜を経験したら、布を身にかぶるのが何よりも役立っていることが分かる。
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「だけど一つ、若しくは二つの世界からの敵意を受ける時、」
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昔あなたに優しく接した人の姿がうまく思い出せない。あなたは頑張って思い出して見たけど、
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「果てのない暗黒を、或いは宇宙を呑み込む光を前にして…」
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でも、それはもう以前の世界の事情であった。
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今のあなたは野宿をしなくて済む。
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城内のベッドは柔らかくて心地良い。野宿をしても、草の手触りは雲のようで、生命の香りが漂いた。
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そこで、女の子から風の翼をもらった瞬間、あなたの頭にそれの新しい使い方が浮かんできた。
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今もう一度、月日と星々を駆けることができる。 |