2022-04-24 14:49:08 +05:30

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世の全てが璃月にあり。これは偉大な璃月港への讃美である。
他の国の珍宝も人と共に璃月港に来る。
短弓だが、特別な構造と卓越した製造方法により、長弓よりもはるかに破壊力がある。
ただ、日常の手入れもより難しい。武器というより、異国の知恵の結晶と言うべきだろう。
異国の学者に改造された、滑車をつけた弓。
元々学者は武器に興味がなく、誰の血も見たくなかった。
弦を張った姿と、矢が飛んでいる時の美しさを見た時から、
彼はこの「兵器」に心奪われた。彼は弓をより強くするために改造を始めた。
自分の成果は今後の戦争に、人を殺すために使われると分かっていた。
しかし、学者は改造の快感に溺れた。
結果を考えず、ただただひたすら改造を続ける。
ある兵士がこの弓を使って、雁を射落とした。
「いい弓だな」
兵士は思わず口にした。
死に際の雁が発した悲鳴に、学者の心は強く打たれた。