2022-07-12 13:03:35 +05:30

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Plaintext

(古びたノートには、綺麗な字でこう書いてあった…)
ドアの前にノートが置いてあるのはおかしいよな。ハハ、でもこのほうが目立つだろう?
君もノートをめくりながらドアの後ろの部屋に入らないことを願っているよ。もう手遅れかい?だったらもう救いようがない。
もしまだ入っていないのなら、絶対入っちゃだめだぞ、その中は密室の罠だ!
入り口に刻まれた痕を見たかい?あれは冒険者の先輩が残してくれた記号で、オレが見るのは二回目になる。筆跡から見て、あれを刻んだのは同じ人だろう…
その人に会ったことはないが、もう二回もその先輩に助けられてるんだ。
本当にありがとうな、残してくれた先輩!
あ、でもたとえ密室に入ってしまおうと、賢いオレならきっとそこから無事に出られるだろう。だが、「真に頭のいい冒険者は、自分を本当の危険に身をさらさない」と言うからさ…
やっぱり試すのはやめようかなって。
どうだ?刻まれているものには気づかなかっただろうが、オレのノートに救われただろ?ちゃんと心の中でオレに感謝してくれよな!
へへ、これからオレは高所にある遺跡に行って、この海域を見渡すんだ…きっといい眺めだろうな。もし見ることができたら、友達に自慢しなくちゃ。
ウォルフガング