2022-04-24 14:49:08 +05:30

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6人の小人は姫と王子に忠誠を誓い、新たな主に仕え続けた。しかし、その忠誠は上っ面なものでしかなかった。彼らの本質は夜国の悪質な造物であり、腐った元素が血の中を流れる存在。光の王国への道は長く険しく、苦難という名の触媒が邪悪な真菌となり小人たちの心へと巣くい始めた。
臆病から悪意が生まれ、悪意が陰謀を蔓延させる。6人の小人は集まり、醜悪な計画を企て始めた。
盲目の小人が灰色のまなこを見開き、貪欲なまでに太陽の臭いを嗅いだ。
「王子とずっと一緒にいる方がいい。実現できるかわからない約束を信じるより、手が届くところにある光を取って、未来を照らすべきだ!そっちの方が賢い選択だろう」
愚昧な小人が傷だらけの頭を撫でて、満足することなく空気中の光の臭いを嗅ぎ続ける。
「へへ、あのさ、いっそ王子を拉致しよう、そう……そうすれば……頭がよくなる——これが最も賢いやり、やり方だ」
臆病な小人が小さな拳を握りしめ、目を大きく開き、大声で叫んだ。
「あの小僧、俺たちを救っただけでよくあんな調子に乗れる。俺たちを下僕のように好き勝手使いやがって、ぶっ倒してやろうぜ!」
縮こまった小人が姫と王子を軽蔑するかのように目を細め、深い皺を顔に刻み込んだ。
「友よ、お前たちは夜と共にいすぎて、考えが浅はかになっている。新たな生命こそが俺たちの希望だ……王子の体を肥料に漬けよう、そうすれば俺の庭園に春が来る」
無遠慮な小人が眉をしかめ、ひたすら嘆いた。
「こんな汚いこと、早く終わらせよう……彼らに出会ったから邪念を抱くようになった。彼らさえいなければ、こんな風に嘆く自分もいなかったのに」
ずっと口を閉じていた小人が、その場に1人だけいた。彼も邪念を抱いていたが、恩を仇で返す罪悪感に彼の心臓は掴まれ、彼の喉を塞ぎ、簡単な言葉すら口にできずにいた。しかし、羞恥心よりも不純な心が勝り、彼も仲間の陰謀に賛成をする——彼は、王子の水筒に睡眠の魔法薬を入れた。