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——離島——
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離島に来て数日、勘定が通してくれそうにない。いつまでここに留まらないといけないのか……久利須先生につてがあるといいが。早くここから出たい。
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久利須先生は現地商会の会長だ。フォンテーヌ出身の、落ち着いた雰囲気の紳士だ。先生と話していると、まるで故郷に帰ったような安心感がある。
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稲妻は排外的だと聞いていたが、離島の桟橋に上がってはじめてその度合を思い知った。
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「鎖国令」が下されてしばらく経って、多くの外国人が離島に留まっては離れていった。店も次々と閉店して、とても寂れて見える。
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数百年前、柊家の弘嗣公が奇跡的に荒れた島で商業港を興し、才能ある人を集め、自由貿易を推奨したため、この地は栄華を極めたそうだ。かの弘嗣公が今の離島の光景を目の当たりにしたら、どう思うのだろうか。
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彼の子孫、すなわち今の勘定奉行様は良い暮らしをしているみたいだが。
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まったく腹立たしい。
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あれから少し経って、久利須先生が良い知らせを持ってきた。
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もうすぐ南十字船隊が稲妻に到着し、しばらく滞在するそうだ。かの有名な武装船隊なら、私を密かに稲妻の島のどれかに連れて行けるだろう。今は待つ時だ。
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久利須先生の情報が正確かどうかわからないが、用意するに越したことはない。まず野営道具を百合華さんから取り返さないと。お金払っても土下座でもして……
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幕府が珊瑚宮のほうの前哨基地を襲撃したらしく、多くの死傷者が出たらしい……いや、逆だったか?ここに残っていた外国人も、奉行の役職についている人間も、不安そうにひそひそとそんな話をしている。
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何があったかは知らないが、また続々と商人たちが店を畳んで国に帰っていった。軍艦が港を出入りして、どうやら港は臨時的に軍に徴用されているらしい……
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物資の分配で混乱しているこの隙に、なんとか私の荷物を倉庫から出せないだろうか。
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そうだ、これも忘れてはいけない……今度こそ日誌を紛失しないように気をつけないと。
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稲妻の筆記帳はきれいな表紙が多いけれど……古いものを蔑ろにする理由にはならないからな! |