止むことを知らずに燃え続ける赤い羽根。 どんなに燃えてもなくならない。 地獄の炎の道を歩んだ彼女、その野原には灰燼しか残らない。 たとえ彼女が焼き殺したのが人に害を加える魔物であろうと、彼女の火を見た人は、 ドアと窓を閉めて、炎の魔女を遠ざけた。でも彼女は気にしなかった。 全ての苦痛を焼き尽くさないと、新たなる希望はないと彼女は思った。 理解はいらない、人の慰めはいらない。人の同情もいらない。 炎の魔女の沈黙を理解できるのは隣の鳥だけであった。