希少な黒岩で作られた魔導器。自然の力を操る。 装置の中心に嵌め込まれた血色の宝玉は、時に暗く、時には明るく光る。 天衡山や岩層淵など、岩王帝君の管轄地域に豊富な鉱物資源があった。 しかし発掘を始めてから、天衡山とその周りに坑道が増えてきた。中には地中奥深くまで掘ったところもあった。 ある日突然、大地の怒りが爆発した。山は揺れはじめ、坑道が崩落した。 地中深くには崩落に巻き込まれた死者の魂が漂い、夜になると慟哭が聞こえる。 ある日、軽策山を訪れた人がいた。 男は長衣を纏い、雲遊方士と名乗った。彼は璃月の雲氏と寒氏を探しに来たらしい。 雲氏の娘、雲凰はちょうどその時軽策山にいた。この話を聞き、すぐ寒武の息子である寒策を呼んできた。 男は昔、雲氏と寒氏二人に魔導器を造ってもらった話を雲凰と寒策に教えた。 方士は、今の璃月は危ないからと、二人に血の宝玉を渡した。 二人はすぐ黒岩魔導器の製造に着手し、この血の宝玉を魔導器に嵌めた。 血の宝玉は大地に反応し、これから起こる災難を警告するように、明滅する。 この魔導器は天衡山の下に設置され、大地の怒りを買わぬよう人々を導いた。 そして、大地の怒りが収まった時、黒岩の血玉も消えていった。