精美な巻物。封蝋されているため、時間が経っても、腐らず蝕まれずに残った。 宮廷魔法使いの魔法研究が載っている巻物。中身は今みても先鋭的な内容である。 宮廷魔法使いの仕事は各地の管理や魔物の退治である。それ以外に、貴族の教師も担当する。 巻物には歴史、問題解決、地方管理、文化知識がたくさん書かれている。 そのため、旧貴族の統治を終わらせた後に、宮廷魔法使いもモンドの外に追い出された。 旧貴族を善に導く彼が責任を果たせなかったからだ。 モンド城成立当初、ローレンス一族の主母ヴァニーラーレは人々を率い、 神の奇跡を称えるため、広場に巨大な神の石像を作らせた。 神像の下に刻まれている銘文は、昔各集落のリーダーがモンドを永遠に護ると誓った誓約の言葉である。 しかし、時の流れにつれ、ローレンス一族は先代の願いに背き、神像も倒された。 賢明な宮廷の魔法使いたちも、その歴史と誓約をなかったことにした。 西風騎士団の時代になり、神像は再建された。 だが、誓約の言葉は永遠に忘れられた。