五人の英雄は魔龍討伐の道へと旅立った。 剣使いの騎士は栄光のために。 勤勉な魔法使いは研究のために。 敏捷な傭兵は賞金のために。 百発百中の弓使いは復讐のために。 あとは博学で知識豊かな作家、物語のために。 私は話し上手で書き上手。文章とアイデアも完璧である。 実は、私はなかなか仕事が見つからず、仕方なく誰でもできる職についた。 しかも私は作家ではない、二十半ば過ぎても、ろくな仕事についたことのない若者にすぎなかった。