「おじさんはなんで剣を地面に置くの?」 「日焼けさせるためだ」 「どうして?」 「いい質問だ。嬢ちゃん、どんなものが黒いか知ってるか?」 「カラス?」 「そうだ!他には?」 「うーん……鉄鍋?」 「いい答えだ!じゃ鉄鍋の下に何があるか知ってるか?」 「火!」 「じゃあ、火はどこからくる?」 少女はひらめいた。 「木炭!木炭だ!木炭は黒いの!」 「そうだ、炭によって、鋼はさらに強く硬くなる。だからおじさんは剣を干してるわけだ」 そう言って、おじさんは剣をひっくり返した。