熱い溶液が流れる小さな器。 伝説によると、溶液の正体は融解した邪霊である。 燃える魔女がまだ少女で、災いがまだ起こっていなかった頃、彼女が遠足へ出かける前に、 もらった特製の水時計。時計が一周回る時間は、彼女が教令院で勉強する時間と同じである。 時計が一周回って、彼女が故郷に戻った時、時計をくれた人はすでに災いの糧となっていた。 少女の時間はこの瞬間に静止した、そして炎の魔女の破滅の時が始まった。 世の全ての魔物と、魔物による苦痛を焼き尽くすまで。