変わった構造をした小さな装置。方向と方位を教えてくれる。 伝説によると、狩人が裸足で野原を歩いていた時に、 足の下の草や、泥の中の根に聞いたこと、 木に止まっていた雀が見たことを彼女に教えてくれたらしい。 古国に災難が訪れてから、草木は喋れなくなった。 それは草木を司る神が災難で亡くなったから。 以降、彼女はこの機器に頼って、大地での狩りを始めた。 少年に頼まれてから、彼女の獲物はもう鳥や獣ではなく、 古国から災いと苦痛をもたらす魔物であった。