非常に頑丈な容器で、密閉性に優れる。 伝説によると、狩人は篝火で休憩している時の内緒話をこの中に入れた。 狩人はかつて、深夜の野原で他人の匂いを嗅いだ。 狼の群れと魔物を相手にしても恐れなかった彼女だが、 他人の会話に参加する度胸はなかった。 あの時の狩人は既に人間の言葉の発音を忘れていた。 たとえ彼女が人に頼まれて、緑の魔物狩人になっても、 彼女の話すところを誰も見たことがない。彼女が行動の痕跡を一切残さないように。 ……ある夜、彼女は自分の笑い声を革水筒に詰め込んだ。 時折、彼女は寂しいと感じると、必ずその笑い声に耳を傾ける。