精密な器具。持ち主の気持ちを考えず、 物事の変遷を永遠に示している。 少女の時間は限られていた。 だが彼女の待つ時間に限りはなかった。 懐中時計の秒針がぐるぐると回りに回った。 持ち主の思慕と思い出も同じであった。 時が経っても、彼女はまだ覚えていた。 数年前に出会った純白の騎士のことを。