追放者は貴族の末裔であった。幼い頃の彼は何の悩みもなく白銀で作られた宮殿を自由に出入りしていた。 遠い時代、父の上の冠は尊厳と高貴の象徴であった。 数年後、血縁同士の間で争いが起こる。緋色の霧に覆われ、崩れた宮殿は血の海に沈んだ。 この不名誉な冠は追放者の罪証となって、共に追放の旅に出た。