追放された貴族が持っていた家宝の銀盃、盃の外側には一族の徽章が刻まれていた。 追放者が一族の顔に泥を塗った後、この自慢の徽章は外される。 今、その朽ちた盃には水も入れられない。 だが追放者は最期の時まで、この盃を持ち続けていた。