イノシシの森の北側には、冷たい氷原が広がっていた。 その時代、まだやんちゃだったバルバトスは、その土地に行ったことがなかった。そのため、そこは白い雪と寒氷に満ちた世界であった。 その土地に足を踏み入れた生き物は、誰もが寒さで震えてしまう。 「おおおう、寒い、寒いぞ、寒すぎて私のひづめが割れそうだ!」 最も勇敢で強いイノシシ王でさえ、氷原の寒さには耐えられなかった。 「ふんよお~ふんよお~寒いぞ、寒い。冷たすぎて私のひづめが紫だ!」 だが、そこには一匹の子オオカミがいた、その地で唯一の住民である。 【このページの一番下に拙い字で何か書いてある。「おとうさん、なんでオオカミの子はつめがわれないの?」】