昔々、ある魔女が双子の娘を生んだ。 魔女の家系は同時に二人の後継を残せない。これは強い魔力を得るための代償だ。 だがこの魔女は黒魔法を極めた。自分の生命力を生贄に、二人の子供を守った。 しかし、魔女の生命力が尽きた時、別れが訪れた。 魔女は永遠に解放されたが、生き残った姉のノットフリガがすべてを背負うことになった。妹のマダリーネが生きられなかったのは自分のせいだと思った。 ノットフリガは魔女の黒魔術の才能を継承していた。彼女は自身を入れ物として、複雑な魔法陣や難解な呪文を用いて、マダリーネの魂を抽出した。 そして、高塔に残された魔女の書簡をすべて読んで、黒魔法と錬金術を駆使して体を作り出した。けれど魂を新しい体にいれて復活させるのは、光魔法の禁術の中でも難しい部類に入る。ましてやノットフリガは光魔法について何も知らない。 ノットフリガがマダリーネに対する執着が実を結び、ついに解決法を見つけた。彼女は作った体を蛇の腕輪に変形させ、冒険の旅に出た。 「私のかわいい妹、これが終わったら、私たちはずっと一緒にいられる……」